2014年03月24日

『考えない練習』小池龍之介

考えすぎないために、いっそ考えない。



「そっか、考えないのが良いのか」と考えてみても、更に思考が増えるだけで考えは止まってくれません。(p.4)




表紙は、バスの座席に座って頭を壁にもたれかけ、目を閉じて穏やかな雰囲気をまとっている著者の写真です。
ここのところ脳科学ブームが続いていますが、この本では、逆にあまり脳を働かせないことを目的としています。
脳を刺激すると、情報のノイズが止まらずに、心が休まらないため、目、耳、鼻、舌、身(感触)の五感を研ぎ澄ませて思考を乗り越えるという力を身につけるべきだとのこと。

考えすぎることは、思考そのものを混乱させ、鈍らせてしまうため、タイトルになっている「考えない練習」が大切になるそうです。
確かに、仏教の修行とは、一切を「空」にすることなので、それに即した内容になっています。

といっても、難しい専門的な内容ではありません。
仏教用語をやさしい言葉で解説してあるため、読めないような専門用語があるわけでもなく、静かに心落ち着けて、読み進められます。
情報ネット社会の中にいてもネット依存症にならないための心構えも説かれています。

人間が持つ「怒り、欲、迷い」という3つの大きな煩悩は、どれもが不安になったりイライラしたりさせる強い刺激を脳に与えるのだそう。
解決法として「考えない」習慣をつけることが大事だとして、「話す」「聞く」「見る」「書く」「食べる」「触れる」などの日常的な動作に含まれる集中の高め方や五感の鍛え方が、わかりやすく書かれていました。

普段、何も考えていないようでも、何かしらのことがいつも頭の中にあるものです。
心を無にして考えないようにするというのは、なかなか難しいことです。

考えすぎてもいいことはなく、刺激や不安ばかりが増大するという意見は、至極もっともで納得できるもの。
考え尽くしても答えが出ない時には、いっそ考えるのをすっぱりやめてリラックスするのも、大切なことでしょう。
簡単なようで難しい、気持ちのコントロールの仕方を、やさしく教えてくれる本です。
posted by Lily at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 思想・宗教・人生論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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