2014年04月17日

『くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ』熊本県庁チームくまモン

神出鬼没のくまモンのなぞ。

くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ (幻冬舎新書)


本人いわく、一応公務員。−101ページ



今ではその姿を見ない日はないほど、巷にあふれているくまモンデザイン。
ふなっしーと人気を二分する勢いです。
いつ、どうやって生まれたのでしょう。

そのきっかけは、新幹線でした。
九州新幹線が全線開業をすることになり、九州が注目されるチャンスとなったものの、通過駅の熊本は目立たないかもしれないいう懸念から誕生した、くまモン。
放送作家の小山薫堂氏が監修をし、県庁の職員が考案したキャラクターだそうです。
「チームくまモン」は、専門の部署があるわけではなく、複数の課にまたがるゆるい組織だそう。
プロモーションやメディア対応の経験者はいない素人集団が、限られた予算の中でどうやって全国的なヒットにつながるアイデアを出していったのか、気になります。

くまモンは、熊本PR営業部長という公務員の肩書なんだそう。
「熊本者(モン)」が名前の由来で、熊のモンスターではないとのこと。
熊本に野生の熊はいないため、熊本=熊のイメージが増長されるとの反対意見もあるようです。
赤いほっぺは熊本民謡の「おてもやん」から来ているとか。
思い当たりませんでした。

ゆるキャラとしてヒットした理由は、ふなっしーにも当てはまる動きの良さ。
はじめのイラスト段階で、三次元化した時のことを想定していなかったために、一人では移動できないゆるキャラもいるのだそう。
動ける方が、人気がでるのは当然です。
奈良のせんとくんも、はじめは気味悪がられていましたが、活動性の高さから人気が出て、実際に見ると、その動きがかわいく思えます。
バック転までできるプロ野球のキャラクターも人気です。

企業とのコラボレーションを熱心に行い、県内の企業は申請商品にくまモンを使えることにしたため、さらに市場に浸透したとのこと。
ちなみに商品化第一弾は仏壇だったそうです。
くまモンの仏壇。一体どんなものになったんでしょう。

ミッキーマウスのように100年たっても世界中から愛されるキャラにしたいというチームメンバー。
大きな目標ですが、明確なのでアイデアも出しやすそうです。
ディズニーのように版権を生じさせることなく、キャラ使用権を無償にしたために、さらに人気が広がっていきました。
結局それが大きな宣伝になったというわけです。

何パターンものくまモン名刺を配布したり、くまモン体操が考案されたり、話題に事欠かないのも不動の人気キャラへの道。
くまモンPRプロジェクトには知事も全面的に応援しており、県をあげての一大ムーブメントとなっています。

チームくまモンの予算は、年間8000万だそうですが、2012年のくまモン商品の売上はしめて293億円という驚きの額。
実際にはその倍にもなるという、莫大なPR効果をあげています。

ゼロの段階から地方のソフト事業を活性化させた成功例。
公務員は、とかく規則が多く、動きが制限されがちですが、いろいろな縛りにとらわれずに発想の変換からさまざまなアイデアを出していくことで、可能性が広がっていったのでしょう。
「決まりだから、ダメ」という、保守的でネガティブな反応から「どうすればできるようになるか」という自由でポジティブな考え方に変わると、それだけで創造性と戦略法が広がります。

発想の勝利ですね。
インパクトが強くても、嫌味もくせもないために、どこで見かけてもそれほど違和感は感じません。
根強い人気を持つためには、一般性も大切な要素。
さんざんイラストでは見ていますが、まだ実際に見たことがないので、いつか実物に会いたいものです。
いつかどこかで会えそうな、その身近さも人気の秘密なのでしょう。
posted by Lily at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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