2010年04月20日

『これなら読める 龍馬からの手紙』斎藤 孝



−命は露のようなもので、先のことはわからない。(姪へ)

齋藤孝『龍馬の手紙』.jpg


筆マメ龍馬の残した多くの手紙の中から、女性に宛てた文をピックアップし、オリジナルの写真の後にわかりやすく現代語を載せています。
オリジナルはすべて京都国立博物館に所蔵されているとのこと。

こみいった仕事の描かれたものは一切無く、ただ龍馬の性格が表れたものばかりがチョイスされています。
大らかで無邪気で明るい彼が、文面から見えてきて、彼を身近に感じられます。

ただ、この本からは、龍馬が日本中を移動して回った仕事の内容が一切わからないため、彼についてしっかり前知識を持った人でないと、特に大きな感慨は湧かなさそうです。

女性読者をターゲットにしている本だなあと思いました。100ページにも満たない薄い本なので、女性宛ての手紙だけでなく、もっと多くの手紙を紹介して、バラエティ豊かな資料にしてもよかったように思いました。
posted by Lily at 14:08| 文学研究・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月22日

『悪女入門―ファム・ファタル恋愛論』鹿島 茂



Femme Fatale:恋心を感じた男を破滅させるために、運命が送り届けてきたかのような魅力を持つ女(ラルース大辞典)
誘惑のアーティスト

ファタル:命取り

○ アベ・プレヴォー『マノン・レスコー』
悲運に耐えようとする健気を装う女
信じたいと願う男の気持ち(=愛)を巧みに操る
宗教家に似ている:どちらも現実よりも幻影を見させる術に長けている
ファム・ファタルに入れあげた男がたどる定番コース
○ ブックレビューへ
posted by Lily at 23:33| 文学研究・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月20日

『星の王子さまの恋愛論』三田 誠

星の王子さまの恋愛論

三田 誠広
日本経済新聞社 2000年


パイロット=42歳のサン=テグジュペリ
王子さま=パイロットの心の中に存在している子供時代の自分、分身
「太陽の王さま」と呼ばれていた、幸せな子供時代

「花って、すごくムジュンしてるんだ。ぼくはまだ幼すぎて、花を愛してやるということがわからなかった」
花=理想化、抽象化された妻の姿

水:きずな
バラに水をやる王子さま
井戸でパイロットから水をもらう王子さま

「星が美しいのは、そこに目に見えない一輪の花が咲いているからだ」
「砂漠が美しいのは、どこかに井戸を隠しているからだよ」

→ 本質的なものを求める気持ちが必要、心で見るということ
→ イデアの世界への愛、理想を求める心

<印象>
サン=テグジュペリの生涯に関する詳細な情報
曖昧なまま、論じ切れていない箇所もあり
(王子さまの死や、前書きの“とても大切な友人”に関してなど)
posted by Lily at 17:37| 文学研究・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。